――一見、「あたりまえ」のことですが、その「あたりまえ」のことを大切に、丁寧に実践することで、「いま」「ここ」だけに集中する。そうすることで、余計な不安や悩みを抱えないように、心が整っていくのです。
(「はじめに」より)
禅僧で庭園デザイナー・大学教授としても活躍する著者が語る、48の禅の教え。
2013年出版。
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「心配事の9割は起こらない」内容
心配事は実現しない、という意味ではありません
書店でタイトルを見たときは、
「世の人たちはいろいろと心配しますが、実は、その9割は実際には起こっていないんですよ。なぜなら……」
という内容かと思いました。
最新の調査研究の結果、みたいな話も出てくるのかなと。
が、ぱらぱらと読んでみると、
そういう意味じゃなかった 笑
本書は、
「人々が心配した事は、その9割が、実際には起こりませんでした」
という本ではなく、
「心配事が起こるのを9割減らす方法について」
の本なのです。
(元から絶つスタイル 笑)
禅の教えと「あたりまえ」のこと
本書は、以下の5章に分かれています。
- 第1章 さっさと減らそう、手放そう、忘れよう ~禅的、不安と悩みの遠ざけ方~
- 第2章 「いま」できることだけに集中する ~すると、「余計なこと」は考えなくなる~
- 第3章 「競争」から一歩離れると、うまくいく ~人は人、私は私、という考え方~
- 第4章 人間関係が驚くほどラクになるヒント ~いい縁の結び方、悪い縁の切り方~
- 第5章 「悩み方」を変えると、人生は好転する ~お金、老い、病気、死……について~
全体は48の節から構成され、それぞれの節では
- 「『いま』に集中する」
- 「夜は静かに過ごす」
- 「家の中の“空気”を変える」
- 「毎日10分、自然に触れる」
などの日々の生活に密着した,、いわばあたりまえの内容が書かれています。
(でも、その「あたりまえ」が、案外続かない……)
禅の教えを引用した具体的なアドバイスが、コンパクトにまとめられた1冊です。
著者・枡野俊明について
著者の枡野俊明(ますの しゅんみょう)は、曹洞宗の僧侶で庭園デザイナー、多摩美術大学名誉教授。
枡野氏のデザインする「禅の庭」は、禅寺だけでなく、カナダ大使館やセルリアンタワー東急ホテル日本庭園など、さまざまな施設で人気を博しています。
また、易しい言葉で説く禅の教えにもファンが多く、本書の他に多数の著書があります。
「心配事の9割は起こらない」感想
不安なときのお守り本
実はこの本、わたくしとらじ(小心者)にとって、
「健康診断前にどきどきしたら読み返すお守り本」
なんですよね……笑
(われながら、なんてのんびりした人生なんだ)(爆笑)
1冊通して読むのもいいですが、ひとつひとつの節が3~5ページでまとまっているので、ぱっと開いたところを読んで、なんとなくいい感じに気持ちを落ち着けるという読み方もいいと思います。
想定読者は会社勤めの人のようで、「上司が」とか「異動が」みたいな内容がよく出てきます。
そうでない読者(わたしもです)には、正直他人事っぽい部分もありますが 笑、そこは、自分のまわりの似た状況を当てはめて読んでみては。
“妄想”しない ~禅が教える、「比べない生き方」~
上記は、第1章の最初の節のタイトル。
ここに、本書のテーマがまとめられています。
禅でいう“妄想”とは、一般的な妄想という言葉より意味が広く深く、
「心を縛るもの、心に棲みついて離れないもの」全般を指すそうです。
「我欲」も「執着」も、「他人がうらやましい」とか「自分はダメだ」とかいう気持ちも、すべてが“妄想”、すなわち心配事。
これらを断ち切って生きるのは、生身の人間には不可能。
したがって、できるだけ(できれば9割とか)減らすことがキモになります。
この“妄想”を生み出しているのが、ものごとを対立的にとらえる考え方、比較する心。
つまり、
「比較することをやめたら、そう、妄想の九割は消えてなくなります」(p15)
「心はずっと軽くなります。生きるのがずっとラクになります」(同上)
というわけです。
「莫妄想(まくもうぞう)=妄想することなかれ」
という禅語のお話でした。
「心配事の9割は起こらない」こんなときにおすすめ
今回は、いつものように本書をおすすめしたい方……ではなく、
本書を手に取るのをおすすめしたいシチュエーション「こんなとき」をまとめてみました。
- 不安や心配事があるとき
- 落ち込んでいるとき
- なんだかだるい・モヤモヤするのをスッキリさせたいとき
- 気持ちを整えたいとき
- 誰かに背中を押してほしいとき
- 自分に喝を入れたい・シャキッとしたいとき
そのときに合った1節を読んで、気分を切り替え、次の行動につなげるもよし。
寝る前に読んで、心を静めるのもよしです。
(もちろん、健康診断前にも 笑)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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