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「ゴルフ場殺人事件」アガサ・クリスティー:ヘイスティングズファン必読!ジロー刑事との推理対決も/ポワロシリーズ第2作

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 富豪の依頼で、フランスにある彼の屋敷に駆けつけたポワロとヘイスティングズ。

 だが、依頼主はその朝、建設中のゴルフ場で死体となって発見されていた――。

 パリ警視庁のジロー刑事との推理対決や、ヘイスティングズの運命の恋が見所の、名探偵ポワロシリーズ第2作。

 原題は“The Murder on the Links”、1923年発表。
 

 

 \ジュニア向けも/

 
 前回記事に続き、
 エルキュール・ポワロシリーズ第2作『ゴルフ場殺人事件』をご紹介します。
 
 \前回記事はこちら/

ゴルフ場殺人事件アイキャッチ

 

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「ゴルフ場殺人事件」あらすじ

 6月初旬、所要で訪れていたパリからロンドンに戻るカレー急行の中で、「可愛らしいが、生意気そうな」17歳くらいの少女と出会うヘイスティングズ。
 
 姉とはぐれたという少女とヘイスティングズは不思議とウマが合いましたが、イギリスへの船に乗り換えるカレーで、彼女は名前も告げずに立ち去ります。
 
 ポワロと暮らすロンドンに戻ったヘイスティングズは、翌朝、富豪のルノー氏からの依頼の手紙で、ポワロと共にフランスの海辺の街に建つジュヌヴィエーヴ荘に向かいました。
 
 ヘイスティングズと(船酔いに耐えた)ポワロを迎えたのは、その朝発見されたばかりのルノー氏の死体と、フランス警察の面々でした。
 
 ルノー夫人の話によると、前夜、寝室に2人組の男が侵入し、夫人の手足を縛り猿ぐつわをはめて、夫のルノー氏を連れ去ったとのこと。
 
 ルノー氏は、屋敷の近くのゴルフ場建設現場に掘られた穴の中で、背中をナイフで刺されて死んでいました。
 
 チリやアルゼンチンでの事業で成功し、この春屋敷に引っ越してきたルノー氏には、隣家のドーブルーユ夫人との噂がありました。
 
 事件の夜、ルノー氏の書斎を女性が訪れていたという証言や、2週間前に書きかえられた彼の遺言状、死体のポケットにあった女性からの手紙
 
 夫の莫大な遺産の大半を受け継ぐルノー夫人と、息子のジャック、美しいドーブルーユ夫人と彼女の娘マルト
 
 何かとポワロに張り合うパリ警視庁の名刑事ジローに対して、「小さな灰色の脳細胞」の働きを重視するポワロは――。

「ゴルフ場殺人事件」感想

恋愛要素強めのシリーズ第2作

  • 複数のカップルが登場し、それぞれが意外な展開を迎えるという、恋愛要素強めの内容

 

  • フランスの海辺のリゾート地での捜査と、英仏間の移動

 

  • パリ警視庁のジロー刑事との推理対決

 

 という、

 ポワロシリーズの中ではちょっと変わった印象のシリーズ第2作。

 

 ちなみに、こんなタイトルではありますが、

 ポワロがゴルフをするシーン等はありません 笑

 

 それなら、もうちょっとそそるタイトルにしてほしかった。

 

 映像化したら映えそうな作品だなーと思っていたら、やはりドラマ化されていました。

 

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ヘイスティングズファン必読の書

本作の特徴は、なんといっても

 

ヘイスティングズ回

 

であること。

 

 相変わらず、ちょっときれいな女性を見かけるとわーわーいって、ポワロにからかわれるヘイスティングズ 笑

 

 ですが、前作とは一味違います。

 

 というわけで、

 
運命の恋に落ちて
大暴れするヘイスティングズ

 

が見られる作品はこちら! 笑

 

 

 ところで、

 

  • シリーズ第2作で探偵の相方が運命の恋
  • (イギリス読者から見て)異国情緒あふれる事件

 

 ときたら、

 ホームズの『四つの署名』を思い出しますよねー。

 

 \紹介記事はこちら/

パリ警視庁のジロー刑事

 本作のもうひとつの目玉が、パリ警視庁の高名なジロー刑事

 

 その特徴は、

 

  • ヘイスティングズが驚くほどの長身
  • 30歳前後(=30代前半と思われるヘイスティングズと同世代)
  • 赤褐色の髪とひげ
  • 軍人風の身のこなし
  • 尊大で自尊心の強さがにじみ出た態度

 

 あからさまな当て馬というかライバルキャラであるこの人、終始とっても感じが悪いです 笑

 

 そんなジロー刑事になにかと突っかかられるも、大人の余裕(?)で基本スルーのポワロ。

 

 ですが、内心ではかなりイラついていて、ヘイスディングズとふたりのときには、ジロー刑事のことを猟犬呼ばわりすることも 笑

 

(そして、それより前のシーンでも猟犬のことを「犬ころ」と呼んでいる、犬派ではなさそうなポワロ 笑)

 

 とはいえ、プライドが鬼高いポワロのこと、最終的にはジロー刑事との推理対決が繰り広げられますのでお楽しみに。

 ここで現金を賭けるっていうのが、イギリスっぽいですよねー 笑

 

 終盤登場する

 ポワロの新たなインテリア小物

 にも、ぜひご注目ください 笑

トリックやミスリードの見せ方がうまい!

 本作のトリックやミスリードには、あまり目新しさは感じませんでした。

 

 ぶっちゃけ、スレたミステリーファンなら気づきそう。

 

 ですが、

 物語の中での見せ方(=使い方)が、なんともうまい! ので、つい読まされるし、騙されちゃうんですよねー 笑

 

 この、語りのうまさや心理描写の説得力も、「女王」といわれる所以なのかなー、などと思いました。

ポワロの船酔い対策

 英仏海峡(カレー・ドーヴァー間)を渡るわずか1時間の船旅を「世にも恐ろしい海峡越え」と呼ぶほど船に弱いポワロ

 

 彼が頼りにする「ラヴェルギエが考案した画期的な船酔い防止法」というのは、次作『ポワロ登場』でも出てくるあれですよね 笑

 

 この船酔い防止法、具体的には、

 

「まず身体のバランスをとる。それから首を左から右にまわす。一息ごとに六つずつ数えながら、深呼吸をする」(p25)

 

 というものだそうで、航海中のポワロはさぞかし忙しかったことでしょう 笑

 

 その後の『ナイルに死す』とかではどうしてたんだろう 笑

 

 

※めちゃくちゃアクティブな映画版ポワロ

ほんのり幸せな読後感

 さて、この事件のつたない語り手であるアーサー・ヘイスティングズ大尉はその後どうなったか。

 

 から始まるエピローグ的なパートの、

 はしゃぎすぎない感じが非常に好感度高い✨

 

 ある意味、前作のラストと対になっているような 笑、

 ちょっとどんくさいけど、ほのぼのハッピーな幕切れです。

 

(そういえば、ヘイスティングズのファーストネームや軍での階級は、この作品で登場するんですね)

 

 でもこれ、つまり、そういうことなのかな?

 また会えることはわかっていても、ちょっと寂しい……。

 

(以後の作品でちょいちょい出てくる「アルゼンチン」って、そういうことなんですね!)

「ゴルフ場殺人事件」こんな方におすすめ

  • 本格ミステリー好きさん

 

  • ポワロシリーズ第2作に興味のある方

 

  • クリスティーの初期作品に興味のある方

 

  • ヘイスティングズのファンなら必読! ファンではなくても、彼の運命の恋✨に興味のある方はぜひ

 

  • ポワロのライバル、パリ警視庁ジロー刑事の登場回に興味のある方

 

  • 恋愛要素強めのミステリーが好きな方

 

 

 

 

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 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 みなさま、どうぞ楽しい物語体験を ♪

 

 

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